結婚しても、夫の姓を名のるわけでもなく、自分の財産は自分のものである。夫婦は別財産制であるのが当たり前とされている。女たちは、金の腕輪や金歯などの財産のほか、ヒツジ、ヤギにいたるまで、所有権をもっている。町に出た女は、最近つくられはじめた女性だけのための銀行にお金を預けたり、借金をしたりもする。
(「荒野に生きる女たち」、21頁より)
この記述に関連した最新の現地調査による研究成果は『サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年』(河出書房新社、2019年)116頁「女性だけが身に着ける金、コイン、貝」にあり