オイルランタンから電力へ(1990年代の活写)

 寝袋から顔をだし星たちと交信したころの、適当なかたさをあたえてくれた砂のベッドは、あのころのように美しくはなくなってしまった。夜空の星もあのころのように、きらきらしなくなった。キロシンランプのかわりに使われだした自家発電の電気や、街の灯の必要以上のあかるさにかき消される星もでてきた。

(『アラビア・ノート』(ちくま学芸文庫版)、297頁より)

この記述に関連した最新の現地調査による研究成果は『サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年』(河出書房新社、2019年)128-129頁「オイルランタン―変わる燃料・光源」にあり

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